ネットの口コミは介護スタッフの愚痴ばかり?
ネットで介護に関する口コミを見ると、介護スタッフの愚痴が目立ちます。
これでは、介護職を目指す人も、入所者の家族も不安になります。
なぜ介護スタッフの愚痴が多いのでしょうか。
仕事に対する不満をネットで出している人が多いことが要因と考えられます。
介護職は、高齢化の影響で需要は伸びているものの、それを支える人員体制や環境が整っていないのが現状です。
例えば、介護士の給料は他の業界と比べて低い傾向にあります。
介護報酬から給与が発生するために施設の収入は限度があり、給料もなかなか高くなりにくいです。
平均年収も他の業種と比べると低い傾向にあり、不満を持っている人は多いです。
また、介護職は他の業界から転職してくる人がとても多いです。
数年前のリーマンショックの際は多くの失業者が生まれましたが、介護職が雇用の受け皿として期待されました。
しかし、必ずしも介護の仕事をしたい、という人ばかりではなく仕方なく介護職をしている人も多いそうです。
不規則な勤務体制や人間関係の複雑さも重なり、愚痴が出やすい仕事の構造になっていると言えます。/p>
それでは、老人ホームを選ぶ側はどのように考えれば良いのでしょうか。
まず、愚痴の口コミを見て疑心暗鬼にならないようにします。
愚痴の口コミを書いている職員は一部であるため、施設全体を見て良いところを探すようにします。
よい評判がたっている施設で働いている職員が、悪い点を書いていたとしても一度は確認をするようにします。
実際に行ってみることで職場の雰囲気やスタッフや利用者の表情を確認できます。
また、愚痴の多い口コミでも必ずしも本人が書いているとは限りません。
他の施設関係者が評判を落とす目的で書いていたり、施設を辞めた元職員が書いている口コミの可能性もあります。
ネット上の口コミは愚痴が多いですが、必ずしもその老人ホームの質が悪いとは限りません。
実際に確認をすることで、口コミが本当かどうかはある程度分かると言えます。
老人ホームを紹介する相談員として15年ほど勤務した経験を持っています。
その前にはケアマネジャーとしての経験もあり、病院から退院する際に「老人ホームを探してほしい」との相談を多く受けたことをきっかけとして、一人ひとりに最適な老人ホームを提案したいと思いたち、転職。
現在は退職し、気ままに「介護・老人ホーム」周りの情報を発信するサイトを運営しています。